Movies
映画
SHOMAは、思いがけず映画というものに出会った。
会社としてSHOMAを始める以前、私はもっぱら映画を「観る人」だった。
私が好きな映画には、 『ショーシャンクの空に』『ライフ・イズ・ビューティフル』『ニュー・シネマ・パラダイス』『インターステラー』『コンタクト』『E.T.』『雨に唄えば』『ゴッドファーザー』などがある。いささか、古いのは承知のうえだ。
スクリーンに描かれるのは、人間の葛藤、挫折、事件の顛末、人生の軌跡。
そして最後に訪れるハッピーエンド。
とりわけ、ハッピーエンドが好きだった。
思うに、私たちの生きている現実に、一番欠けているものは「ハッピーエンド」だと思う。
目標に向かって努力しても、誰かにゆるぎない愛を注いでも、
八割方うまくいきかけたことでも、なかなかハッピーエンドにはならない。
上質な映画が示してくれるような、
嬉しくて滂沱の涙を流す日など、現実には本当に来るのだろうか。
せめて映画の中くらい、何かにつけてハッピーエンドを迎えたい。
私はいつも、ハッピーな結末を求めて、シアターの薄暗がりに座っている。
たいていはスクリーンに向かって左側、真ん中あたりの一番端の席だ。
たった一人で。
もっとも、ここで言う「たった一人で」とは、映画館に自分しかいないという意味ではない。
ただ、孤独に映画を楽しむのが好きだという意味だ。
もし映画みたいなことが起きて、大金を手にして、そのお金で何か一つ夢をかなえられるなら、
広い映画館を貸し切って、私だけの薄い闇の中で、たった一人で映画を観たい。
いつもの左側の席に座り、大きなスクリーンを独り占めする。
そして、もし私と同じ願いを持つ人が現れて、 「一人で映画を観たい」と言うのなら、 その人のために映画を作りたい。
これはずっと前から思っていたことだ。
映画制作の詳しい知識や経験があるわけではない。
それでも、その人の話を聞き、物語を考え、慎重に制作者やキャストを選び、映画を作りたい。
そして、できれば――
ハッピーエンドの映画を。

